第54回 Society of Toxicology 参加報告 |
2015年の3 月22日から26日まで、San DiegoにおいてSOTが開催され、24日の午前中に2 時間45分のシンポジウム(Immune Responses to Different Classes of
Inhaled Particulates: Unique vs. Shared Responses and
Mechanisms)の座長を行った。このシンポジウムは、当初 JSIT と ITSS の共同ワークショップとして提案されたものであるが、最終的にはInhalation Toxicology
Specialty Sectionと NanoToxicology Specialty Section の推薦があり、シンポジウムとして採択された経緯がある。ほとんどのシンポジウムやワークショップが、SOT内の3 つのSpecialty sectionsからの推薦を必要としているが、これは、発表テーマがSOTメンバーの多くの関心事である必要があるためである。国内からは、川崎医科大学の李先生と大阪大学の黒田先生が、米国からはEPAのGilmour博士とScripps InstituteのPollard博士がそれぞれ30分程度の講演を行なった。また、座長として筆者がシンポジウムのイントロを、モンタナ大学のHollian教授が最後のまとめを行い、米国側と日本側が半分ずつシンポジウムの責任を持つ形で行われた。各研究発表はとても興味深いものであり、Hollian教授のまとめ方もじつに良かったと感じている。
 |
 |
 |
シンポジウム会場のパネル |
李先生とHollian教授 |
黒田先生とHollian教授 |
筆者自身は、今度が2 度目のSOTであった。初めてSOTに参加したのが1992年にシアトルで開催されたものだったので、今回、22年ぶりにこの学会に出席したことになる。当時の友人とも一緒に食事をとることができ、また2 日目の昼食時に行われたToxicology and Applied
Pharmacologyの編集委員会にも初めて出席することができるなど、とても有意義な海外出張であった。良くいわれるように、学会への参加は友人や関係者と交流を深めるとても良い場であるということを再認識する機会でもあった。今回のSOTの参加者は約8 千人と聞いたが、国内の学会もSOTまでとはいわないまでも、もう少し盛り上げられたら良いのにと感じている。 |