ImmunoTox Letter

≪免疫毒性試験の国際動向,ICHガイドライン≫
免疫毒性試験に関するガイドライン等の情報

学術・編集委員会

 学術・編集委員会では、MHLW(厚生労働省)、EMA(欧州医薬品庁)、FDA(米国食品医薬品局)、OECD(経済協力開発機構)などの各極の規制当局あるいは国際機関から発表されたガイドライン等(案も含む)の中の免疫毒性試験に関する記載について、その内容を簡潔に紹介しています。本号では、2015年6月から2016年5月までに公表されたガイドライン等を対象にしました。

1.Guideline on Immunogenicity assessment of biotechnology-derived therapeutic protein, Draft (2015年9月24日、EMA)
 ガイドラインの目的:2006年に公開された同じタイトルのガイドラインの改訂版、バイオ技術を利用して製造された治療用タンパクの免疫原性評価の解説
 適用範囲:バイオテクロノジー応用タンパク質、ポリペプチド、それらの誘導体、構成成分としてそれらを含む製品
(例、複合体)
 免疫原性評価に関する内容: 治療用タンパク質に対する免疫応答の発現に影響を及ぼす因子、治療用タンパク質に対する抗体の有効性及び安全性に及ぼす影響、免疫原性の非臨床評価と結果の解釈、ヒトにおける免疫応答を検出/測定する試験系の開発手順、治験における免疫原性評価及び安全性上の管理及び市販後の医薬品安全性管理について具体的に記載。最後の章で免疫原性評価計画の要約として、リスク要因の分析、リスクに応じた免疫原性評価、免疫原性評価結果及び免疫原性リスクの総括が簡潔に纏められている。
http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/
Scientific_guideline/2015/10/WC500194507.pdf

(N・T記)